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来賓挨拶

司会 ありがとうございました。
では次に、来賓としてご出席されております運輸省港湾局開発課課長、井上様からごあいさつをいだきたいと思います。では、井上様をご紹介いたします。
井上課長 皆さんこんにちは。ご紹介いただきました、運輸省港湾局の開発課長をしております井上でございます。
また、このセミナーにはるばる海外からおいでいただいた4人の方には、まず「ようこそ日本へおいでくださいました」という歓迎の言葉を申し述べたいと思います。そして、今石渡代行からもご挨拶の中でありましたように、高度化センターがこうした海外の方との意見交換をウォーターフロント開発について進めてくださっていることに、運輸省としても厚く御礼を申し上げる次第でございます。
さて、今日お集まりの方々は、皆さん分野こそ違え、ウォーターフロントの開発の中心部に身を置いて、日ごろから取り組まれておられるプロの方たちばかりでございますから、あまり事改めてお話しすることもないかと思いますが、お陰さまで、日本の特に港湾都市の前面のウォーターフロントの整備が非常に多様な形で展開されつつあります。ご承知のとおり、昭和60年に、港湾空間の総合的な整備ということを、運輸省の港湾の政策の中心的な課題にして取り組み始めて約10年になります。
思い出してみますと、今日のシンポジウムのタイトルにも使われています「ウォーターフロント」という言葉は、当時日本語としては多分なかったと言っていいのではないかと思います。もちろん、この財団を創るに当たって、英文の名称でこそ「ウォーターフロント」という言葉を使いましたが、日本名称を付けるときには、「それでは何だかわからないだろう」というご意見が沢山ありまして、「港湾空間」という、あるいはもっとわかりにくい言葉を使ってしまったような経緯があります。
更に加えて、「高度化センター」ですから、聞く人によっては何のことか一層わからなかったというのが当時の状況ではなかったかと思います。当時、役所にも問い合わせがよくありまして、「港湾空間高度化センターという舌をかむような今度の機関は一体何をするのだろうか」と。
そういう混乱の時期を経て、この10年間というのは短くもあり、長くもあったと思いますが、ようやく日本の津々浦々で、港湾を空間として考える、ウォーターフロントというのが単なる外来語ではなくて、ようやくより身近な、我々が取り組むべきあるいは対象として定着してきたのではないかと思っております。その成果として、ここに改めて挙げるまでもなく、ようやく港湾都市の前面に広がる港湾空間が、都市の顔として、あるいは一般の市民の方がくつろぐ都市の居間であったり、海に広がる窓辺であったり、都市を支え

 

 

 

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